フリー素材は、ウェブサイトやブログ、SNS投稿などで手軽に利用できる便利なツールです。
しかし、実際には「フリー素材=自由に何でも使える」という認識は誤りです。
素材には必ず著作権が関わっています。
ここではフリー素材を使う際に特に注意すべき著作権のポイントを5つ解説します。
1. 「フリー=著作権フリー」ではない

よくある誤解のひとつが「フリー素材は著作権が完全にフリー」という認識です。
実際には著作権は作者に帰属しています。
フリー素材とはあくまで「一定の条件の下で使用許可が与えられている素材」です。
例えば、商用利用が禁止されているケースがあります。この素材を誤って商用利用すると、著作権侵害にあたることがあります。
無料イラストを利用した商品パッケージを無断で作成・販売すると問題になります。利用条件を必ず確認しましょう。
2. 商用利用と非商用利用の違いを理解する

フリー素材には「商用利用可能」と「非商用利用のみ可」の2種類があります。
商用利用とは、直接・間接的に収益が発生する用途のことです。ウェブサイトや広告、パンフレットなどがこれにあたります。
一方、個人ブログや学校の資料作成など、利益を目的としない場合は非商用利用になります。
ただし、ブログでも広告収入がある場合は商用利用と判断されることがありますので注意が必要です。
3. クレジット表記の義務を守る

フリー素材の利用規約に「クレジット表記必須」と書かれている場合、必ず作者名や出典元を記載しましょう。
クレジット表記とは、素材の作者や配布元の名前を表示することです。クレジット表記が義務付けられているにもかかわらず省略すると著作権侵害となります。
また、クレジット表記の指定方法がある場合もあります。利用規約で指定された形式に従って、明確に分かる場所に表記をしましょう。
4. 二次加工や改変に注意する

フリー素材の利用規約には「加工可能」または「加工禁止」のルールが明記されています。加工禁止の場合、色調変更やトリミングも許されないことがあります。
加工可能な場合でも、著作権者の名誉や人格権を損なうような改変は禁止されています。
イメージを損ねる加工や、過度な変更は避けるべきです。
例えば、作者の意図に反する政治的メッセージや差別的表現を含める改変は避けましょう。利用規約をよく読んでルールを守りましょう。
5. 素材の再配布や販売は禁止

フリー素材は原則、自分自身が使うために配布されています。
他人に再配布したり、素材自体を販売することは禁止されています。
例えば、自分のウェブサイトやブログに無料でダウンロードできる画像をまとめて公開したり、加工した素材をデジタル商品として販売することは著作権違反になります。
特に、自身のサイトやSNSでまとめて再配布する行為は著作権侵害の対象になりやすいため注意してください。
著作権侵害を避けるためのポイント
著作権侵害は法的問題だけでなく、社会的な信用も失います。
著作権を正しく理解して、フリー素材を安全に活用するために以下の行動を心がけましょう。
- 利用規約を必ず読み、条件を明確に理解する。
- 素材提供者のサイトやページから素材をダウンロードする。
- クレジット表記が必要なら必ず実施する。
- 加工可否を確認し、必要以上に加工しない。
- 自分が利用する範囲を超えない。
まとめ

フリー素材の著作権を守るためには、利用規約を正しく理解することが最も重要です。
「フリー=自由に使える」と勘違いせず、しっかりとルールを守って素材を活用しましょう。適切な利用は、素材提供者への感謝の気持ちと尊重を示す行動です。
正しい知識を身につけ、安全かつ安心してフリー素材を利用してください。